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片側顔面痙攣闘病記~入院1日目~ [闘病]

入院に向けて準備したもの

●病院から提出を求められた書類(前歴報告書・誓約書・保険外実費徴収同意書・問診表・診察券・保険証)

●日用品など(入院案内・お薬手帳・服用中の薬・印鑑・パジャマ・パイル地の上着・肌着・タオル・洗面用具・ シャンプー類・クロックス・箸 スプーン・蓋ができるコップ・ステンレスボトル・ティッシュペーパー・除菌ウェットティッシュ・汗拭きシート・小さなトートバッグ・輪ゴム・ボールペン・ケータイと充電器・ナイロン袋・コンタクトレンズケア用品・眼鏡・小さなアーミーナイフ・トイレ用消臭剤・掃除用のコロコロ)

●その他(健康保険限度額適応認定証・臓器提供意思表示カード) 

その中で「持って行って良かった!」と思ったものは… これ 

●1滴落とすだけでトイレの消臭ができるという優れもの、「トイレその後に」。

●履物は「転倒防止の為、スリッパは×。滑りにくく音の出ないもの」という指定だったのでヒールストラップが付いたクロックスを選択。

●タオルは嵩高いので、スポーツクラブやダイビングで使っているGULLのスポーツタオルと、ガーゼ手拭いを数枚ずつ。早く乾く上に肌触りも良い。

それに、これ 

便利グッズ.jpg

100円ショップで買った、プラスチックのカゴと滑り止めシート。そしてホームセンターの調理器具売り場で見つけたトレイ。

使用例.jpg

再現すると、こんな感じ。

一番下に滑り止めシートを敷くと、少し手が当たったくらいでは物が落ちないし、消音効果もある[るんるん] 

色々なものをプラスチックのカゴに入れておくと、棚や机の上を使いたい時にサッと移動ができて便利(病室変更時の移動も楽だった)[るんるん]

トレイには石鹸とコンタクトレンズのケア用品を入れておくと、そのまま洗面所に持って行け、レンズケースをバラして乾燥できる[るんるん]

さて、4月8日(月)の入院当日。夫と二人で荷物を持ち、9時頃に入院窓口へ。簡単な手続きの後、病室へ案内された。脳神経外科は呼吸器センターと同じ階で、新しくきれいな病棟の4人部屋だった。荷物を置くとすぐに、先生からの説明がある、と呼ばれて別室へ。

執刀医のN先生は小柄で優しそうだが、凛とした雰囲気がある方だ。その日も「内容は前回の繰り返しになるかもしれませんが」と前置きした上で、とても丁寧に説明をされた。 片側顔面痙攣自体は死に到る病気ではないこと。頭を開いてみても全く原因となる箇所がなく、「原因不明」として根治治療が難しい場合も僅かながらあること。しかし、他の病院で手術をされて「原因不明」といわれた患者さんの再手術を担当し、色々な角度からよく観察したところ、細い隙間の奥の方に神経を圧迫する血管を見つけられた経験があること。今まで自分の経験では原因不明として処置した症例はなく、患者さんが重篤な状態になったこともない。しかし、手術中はどんな事が起きるかわからないので、想定できる全てのケースに対応できるスタッフと機器を揃え、万全の体制で臨むこと、などを話された。

入院までに少し調べたので、このN先生が国内外で数々の手術を成功させておられることはわかっていた。しかし人間の身体の構造はひとりひとり違う。臓器や骨・血管・神経等の形・位置・大きさだけでなく、体質や持病、果てはその日の体調に至るまで、全く同じ条件の人間はいないはずだ。 どんな素晴らしい経歴をお持ちの先生でも、事前に絶対大丈夫とわかっている手術はないだろう…そう思っていると、先生はそれを察したかのように「医学は日々進歩していますが、限界はあります。それをよく考えていただいた上で、同意書に署名するかどうかを決めてください。」と仰った。私の気持ちはもう固まっていたので、「先生を信頼して全てお任せ致します。迷いはありません。」と心を込めて頭を下げ、部屋を出た。

署名する書類は「手術に関する説明と同意」「手術(後頭下開頭及び微小血管減圧術)同意書」「行動制限(身体拘束・抑制)の必要性に関する説明と同意」「輸血療法同意書」「特定生物由来製品-血液製剤(血漿分画製剤)の使用同意書」「入院診療計画書」の6種類。全てに署名をし、家族の署名が必要なものは、夫が記入をした。

夫が帰り、看護師さんから病棟内の施設について説明を受けた後、パジャマに着替えて採血を済ますと、もう特に何もすることがなくなった。同室の人たちは、物静かで上品なIさん(肺癌)と、絶えずゴロゴロと咳をしていて起き上がることも困難なTさん(脳腫瘍)、鰤の骨を飲み込んでしまった為内視鏡での処置待ちのJさん(自分の中で「骨おばさん」と呼ぶことにした)、それに私のオバサン四人衆だった。

お昼ごはんが出されて食べている時に、隣の(下剤を飲まされた)骨おばさんが便器に座るのが間に合わずに粗相をしてしまい、床がすごいことになってしまった。カーテンで大体は隠されているものの、音や声は筒抜けである。「食事中は勘弁してくれ~[ふらふら]と思いつつ、視界の端に床の汚れた部分が入りそうなので半目にしながら無理矢理ご飯を飲み込んだ[たらーっ(汗)]

午後に看護師さんが来られて、持ってきた薬を全て提出して欲しいと言われた。子宮筋腫で処方された「ヤーズ配合錠」と「ロキソニン錠60mg」、正常眼圧緑内障の「チモプトールXE点眼液0.5%」とドライアイの「ムコスタ点眼液UD2%」 を出す。これから手術や点滴があるので薬剤科で確認します、ということだった。

その後、手術前に準備しておく物のリストを持って来られた。殆どが持参したもので揃えられたが、それ以外に、バスタオル1枚・曲がるストロー(または吸い飲み)・大きなナイロン袋 が必要だった。

「入院前に言うといてぇな」…と言いそうになった。自宅や実家が近いので良かったが、病院の売店にも無いものもある…[たらーっ(汗)]

ここでもし母を頼って実家に連絡をしたら、あれこれ心配をして余計なものまで持って来るので、必要なものだけ持って来るであろう夫にメールで連絡。翌朝出勤ついでに持って来てもらうことにした[phone to]

その夜は、絶え間なく聞こえる野犬の遠吠えのようなTさんの咳と、病室でもケータイで喋っている骨おばさんの遠慮のない大声をBGMに、眠れない夜を過ごした[バッド(下向き矢印)]

面白くない話ですが、まだ暫く 【つづく】 


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雪乃02

入院経験者、しかも医療関係者の私が言うのも何ですが、
めちゃくちゃ為になる記事ですねぇ。
滑り止めシートか〜。なるほど!!
次回入院時には、是非参考に・・・なんて
もう入院はいやですが。

クロックスは、実は人によっては転倒のリスクが
高くなる靴と、リハビリ界では有名なんですよ。
すり足気味で歩く人には、つんのめりやすいんです。

インフォームドコンセントの様子を見ているだけで
本当に素晴らしい医師に出会えたことがわかります。
サキヲさん、よかったね〜。

骨おばさんの粗相、ちょっと可哀想だなぁと思ったけど
かなり気遣いのないタイプの人みたいだねぇ。
注意してたら便座に座るのが間に合わないなんて
ことには、ならなかったのかも・・・

by 雪乃02 (2013-05-03 21:31) 

Lucy

20数年前に手術入院した時の事、すっかり忘れてる私^^;
モノに拘らないのか知恵が回らずか、もっと身軽だったような…

滑り止めシートは秀逸ですね!( ..)φメモメモ

入院してから、曲がるストローなんか言われても困るよね(-.-)
でも、吸い飲みって、手術する人にとっての必需品なのに、
なんで事前に伝わってなかったんだろう?

20年以上も前、姑の入院の付き添いで、脳神経外科に寝泊まりしたことがあります。外科や内科もあるのですが、脳神経外科の空気は、いろんな意味で独特でした…。
by Lucy (2013-05-04 12:42) 

オリオン

滑り止めシートとプラスチックのかごはナイスアイディアですね。
参考にさせていただきます(役に立つことがないことを祈りつつ)。
入院は持って行くものが多くて大変ですね。
この前母が入院した病院は、寝巻とタオルはレンタルで毎日替えてくれるので、洗濯する必要もなく、荷物も少なく済んで楽でした。
by オリオン (2013-05-05 01:34) 

simarisu

入院に必要な物ってなんか準備する時のテンションが低くてつい忘れ物をしてしまったりします。
旅行とか楽しい準備の時は荷造りが楽しいのですけど、やっぱり入院はできればしたくないですからねえ。
で、逆にこれはいるかもしれないと余計な物まで持って行って邪魔になったりした経験があります。
サキヲさんの闘病記をもしもの時の参考にさせていただきます。
by simarisu (2013-05-05 09:39) 

ポートス

私はまだ入院したことがなかったので、
書かれているすべての事が初めて知ることばかりで、
とても勉強になりました。
できたら入院はしたくないですけど、
ちょっと真面目に考えないとと思いました。


by ポートス (2013-05-05 10:31) 

Novlean

素晴らしい先生に巡り会えてほんとに良かったですね~。
滑り止めシートは地震にも大丈夫でした?(^0^)/
by Novlean (2013-05-05 19:44) 

ミチオ

はじめまして。
自分も4人部屋でしたので耳栓が必需品でした。
それでも夜は眠れなかったですね..
曲がるストローは看護婦に言えば1本くれましたが、ほとんど使わなかったです。
自分の入院はもう過去で、症状も違いますが、お大事になさってください。
失礼しました。

by ミチオ (2013-05-06 21:40) 

サキヲ

☆雪乃さま☆
クロックスは確かに摺り足で歩く人には危ないですね。高齢者には向いていませんね…
骨おばさんは、色々ビックリさせられました…次回にも少し書きますが…

☆Lucyさま☆
私も20年程前に卵巣腫瘍で入院・手術をしましたが、細かいことは忘れてしまっています。
今回お世話になった病院は、箸やタオル・パジャマなどのレンタルはありませんでしたので、結構大荷物でした。
食堂横に、有料の洗濯機が置いてありましたが…

☆オリオンさま☆
100円ショップでは、色々使えそうなものがありました。蓋付のプラスチックマグカップや爪楊枝(あ!持ち物リストに書き忘れてる!)も買い揃えました。備品がレンタルできると、便利ですねぇ。

by サキヲ (2013-05-08 12:51) 

サキヲ

☆simarisuさま☆
入院なんて、できればしたくないのに、これで2回目…前回は「緊急入院→その夜に手術」だったので、準備は全て母任せでした。
今回は入院まで2週間ありましたので、準備はバッチリでした(ホンマか?)

☆ポートス母さま☆
入院、しない方が良いと思いますが、お医者様や看護師さんを見ていると、ホントに色々と学ぶことがあり、それはそれで良い経験になります。人生、何があるかわかりませんねぇ…

☆Novleanさま☆
地震の朝には、個室に移動していたのですが、特に被害はなく…滑り止めシートが効いたのかどうかは全くナゾです(^^;)
以前違い病院でも良い先生に担当いただいたので、そういう運は良いみたいです♪

☆ミチオさま☆
はじめましてって…そんなワケないでしょ~。
ブログ拝見しましたが、大変でしたね…なんだか涙が出てしまいました。お怪我には充分お気を付けくださいね。
by サキヲ (2013-05-09 12:50) 

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