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片側顔面痙攣闘病記~入院2日目~ [闘病]

朝はいつも6時に起床する。入院してもそれは変わらない。

6~7時に看護師さんの回診があり、採血と血圧・体温を測る。

手術後は暫く入浴できないだろうと思い、昼前に入浴の予約をした。浴室の使用時間は、男性が10分・女性が15分と決められている。

安全の為、湯船は使用禁止となっているので、シャワーで髪と体を洗う。

昼食後は、剃髪。主治医のM先生と浴室へ。洗面台で家庭用の散髪ケープを被り、バリカンで後頭部の髪を刈る。M先生は若く男前で、「真面目」という印象だったが、話をすると結構面白い方だった。

髪をピンで留めながら「多いね~…」と感心された。産まれた時から、真っ黒な髪がフサフサと生えていて、その剛毛っぷりに産院の先生が驚かれたという私。多さと硬さには自信がある。 案の定、何度も失敗をしながらも、ピンをいっぱい使ってなんとか髪を留めたまではいいが、バリカンに髪が詰まって動かなくなるというハプニング発生[あせあせ(飛び散る汗)]

記念撮影.jpg

右側の後頭部がすっかり「坊主」になったが、頭頂部の髪を下せば完全に隠せる。実は春先に髪を切ろうかと思っていたのだが、放置しておいて良かった…

パンキッシュ.jpg

せっかく珍しい髪型になったのに、自分ではよく見られないので、先生に写真を撮ってもらった[カメラ] 「ほほ~…」と画像を見て面白がっている私に、先生は「手術の現場で、もうすこし広く刈るかもしれません」と言われた。「どうせすぐ伸びますから、ドンドン切っちゃってください」と返事をすると笑われた。髪が短くなろうが、大きく切開されようが、先生のやりやすいようにしてもらえればいい、と思った。治療が目的なのだから。そのうち髪は伸びるし、傷口は塞がる。

病室に戻ると、点滴が始まった。テルモと書かれた機械が付いているので「テルモちゃん」と命名。どこへ行くのも一緒の「お友達状態」だ[るんるん]麻酔科へ移動して下さいと言われ、テルモちゃんをコロコロと押して移動。

麻酔科のO先生から、全身麻酔について説明を受けた後「何か不安なこととか、わからないことはありますか?」と訊かれたので、「以前、卵巣腫瘍の摘出手術で全身麻酔を経験しているので、そんなものかな~と思っています」と言うと、「そうですか、まあ同じような感じでしょうね」と仰った。「手術後も痛みは少なくなるようにしますね」と言われたので、安心した。

次は、手術室での担当看護師のOさんが手順を書いた紙を持って病室へ説明に来られた。

「手術室まで」と「麻酔がかかるまで」、「手術開始まで」「手術後病棟に戻るまで」という項目別で、イラストが入ってわかりやすいものだった。

「私が傍にいますので、気になることがあったらお知らせくださいね」と言うOさんはとても美しい人で、私はそのきれいにカールした睫毛と澄んだ瞳に見惚れてしまっていた…[揺れるハート][ぴかぴか(新しい)]

同室の骨おばさんは、昨夜喉につかえた骨を取ってもらったことでパワー全開だった。暇だからか、私の病名や原因を知りたがり、教えると、それを咳をしているTさんに報告していた。でもその報告内容は、何だか間違った情報に変換されていた…いちいち訂正するのも面倒なので、黙っていたが…[たらーっ(汗)]

そのうち、骨おばさんのところには娘さんが子供を連れてお見舞いに来た。

「長さ3cmくらいの、平らで大きな骨が出てきた」と、骨おばさん。

娘「いつもあんまり噛まずに食べてるからやで」

孫「ばあちゃん、普通そんな骨、気付くで」

骨「私はいつも何でも飲み込んでるんや」

は…[exclamation&question] 魚を…飲み込む…[exclamation&question] 意味がよくわからなかったが、考えないことにした。

骨おばさんは、入院時に持参した大量のサプリメントを(一時的に)取り上げられたのが気に入らないらしく、「早く返してほしい[むかっ(怒り)]」…また、食事が重湯しか出ないことが不満らしく、「元気になったんだから、ちゃんとしたご飯が食べたい[むかっ(怒り)]」と、しきりに娘さんに文句を言っていた

娘さんは「サプリは薬剤師さんが飲んでいいかどうかを判断してるんだから、返してもらえないってことは、飲んじゃダメってことでしょ」「昨日まで絶食してたんだから、ご飯はもう少し辛抱しなさい」と母である骨おばさんを叱っていた。

私のところには父が様子を見に来てくれたので、エレベーターホール前のソファに移動し、骨おばさんのことなど、とりとめのない話をして、笑い合った。

明日は手術なんだから、もうちょっと真面目なことを言わないといけないのかな…という考えが頭の隅に浮かんだが、いつも大抵おかしな話ばかりして笑っている家族なので、「まあ、これでいいか」と思いながら、父の話にゲラゲラ笑い、緊張感は全くないままに手術前の一日が終わっていった。

次は手術当日です…【つづく】


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雪乃02

テルモちゃんというネーミングが素敵!
職場でも、テルモちゃん、ニプロちゃんって読んで見たいなぁ。(きっと白い目で見られるわ。AIBOオーナーさん達には通じても、職場の人にはこのニュアンスは理解できない)

私も患者さんの薬、引き上げてブチブチ文句言われてます。
(-_-;)
私も手術室移動直前が、一番ハイテンションでした。
ピース写真とりましたからねぇ。いつも通りが一番!
by 雪乃02 (2013-05-12 16:38) 

オリオン

“テルモちゃん”いいですね♪
点滴のついたあのコロコロがなんか愛おしくなります。
骨おばさん、パワフルですねぇ…。
by オリオン (2013-05-14 01:12) 

simarisu

これからは点滴装置を見かけたら『テルモちゃん』と呼んでしまいそうです。サキヲさんはいろいろなネーミングがお上手♪
骨おばさんの様子は『あるある』風景なのかもしれませんが、同じおばちゃん世代として自分も気を付けようと思います。
by simarisu (2013-05-14 12:27) 

サキヲ

☆雪乃さま☆
転勤前の職場には、移動式の棚があり、それぞれに「佐々木さん本家」「佐々木さん分家」という名前が付いていました。因みに名づけたのは私じゃありません。得意先の詳細を記した紫色のノートは「お助けパープル」といいました。…そんな変な名前を付ける人は…そう、ひらパー姉さんです!

入院中は病人なんだし、専門のスタッフさんの言う事はきいた方が良いと思うんですけどね。質問するのはいいことだけど。

☆オリオンさま☆
暫くして、点滴からテルモちゃんが外された時には寂しかったですね。コードを長時間抜いておくと「ピ~ッ」とおしらせしてくれたりして…
骨おばさんには色々驚かされました。「こんな人、いるんだ」って感じですかね(爆)

☆simarisuさま☆
いや~、simarisuさんは間違っても骨おばさんにはならないでしょう! 面白いキャラなのかもしれませんが、一緒にいるのは勘弁してほしいですね~。娘さんが普通の方で、ホッとしました(笑)
by サキヲ (2013-05-21 12:35) 

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